『棟上導体』方式について

 

一般的に棟上導体方式とは、銅線・銅帯等を屋根の上に張り巡らしただけの施工をしております。この設計・施工だと安全性に欠けると当社は思っております。日刊工業新聞1997年8月掲載の「通信・コンピューターの雷害対策技術」のなかで某教授が「水平導体方式は広い範囲の対雷保護という立場から採用されているが、安全性の立場から完全とはいえない。」と言っております。当社も全く同じ考えで、また、営業活動の中で、設計事務所様でも「導線を張っても無意味だ他の所に落雷してしまう」と数多くの方々が言っておりました。ではなぜ、安全性に欠けるのか?と言うと当社の見解では空気は通常電気を通さない絶縁体ですが、気体の「絶縁破壊」を考えると平板(丸いものも同じ)が約3万ボルト、棒状では1万ボルトで「絶縁破壊」が起こると言われております。ということは、屋根・屋上などには、屋根材の切角・パラペット部分の角部など様々な突起物が数多く設置されている為、銅帯・銅線よりもいち早く「絶縁破壊」が始まり、「雷の道筋」が出きてしまい、良く耳にするのはパラペットの角に落ちていると言っておられます。そのことから、設計・施工では全てに『ミニ受雷針』を設置し「誘雷と受雷効果」を高めております。
 又、奥村教授の「受雷針とその雷保護性能試験.の4.おわり」にの中で「同一雷撃距離」内に他の雷撃を吸引しやすい「突起物」が存在している場合でもかなりの「保護能力」(誘雷と受雷)を示すものと期待される。さらに又、「受雷針」の雷撃点に対する安定性についてもかなりの評価が期待できそうである。と評価を頂いており、実際にミニ受雷針付棟上導体方式で「ミニ受雷針」に落雷していたことも確認しております。このことからも、特に屋根・屋上が広い建築物の場合は、高度な「棟上導体方式」が要求されるものと考えております。

日新火災

海上保険本社ビル

栃木県市

貝町庁舎

シャディ

東京物流センター